the limitations of interpreting

たまに通訳と翻訳の両方を頼まれるプロジェクトがあるのだが(ハースの勝者インタビュー系が一番多かったかな)、毎回「通訳の方が情報量が少ない」と感じてしまう。
通訳している時点ではまったくそんなことは思わず、全部きっちり伝えているはずなのに、いざ翻訳に入るとあれこれ色々追加できる情報が出てくるので恐ろしい。

そして案の定、昨日の大谷選手の記者会見に関して「通訳がダメ」「ニュアンスが違う」「いやあの雰囲気をきちんと伝えてる」とまあ色々SNSで話題になっているのだが…
個人的には通訳として普段メシを食っていないフロントスタッフ(ESPNの記事によると彼の肩書は「球団パフォーマンス管理マネージャー」らしい)があそこまで通訳できるなら合格点だと思う。
「ちゃんとした通訳雇えばいいのに」に対しては、大谷選手が現状では他人を信頼できないため新しい通訳が雇えずバイリンガルなフロントさんを採用したなり、解雇の数日前に雇われたらしい「危機管理広報」が現時点では部外者を輪の中に入れない方が良いと助言したなり、とまあ色々推測できる。僕も「山本担の通訳使っても良かったんじゃね?」と感じたから多分「事件がまだ捜査中なので部外者をできるだけシャットアウトする」説が濃厚だと思う。

ちなみに口座へのアクセスは「立ち上げた時の言語サポートやってたからパスコードとか知っててなりすましが可能だった」派ですw

んで、まあいつもの職業病。翻訳が通訳の文章を補完したらどうなるか見てみた。(通訳文を隠して翻訳したので補完というよりはセカンドオピニオンか?)
こういったものは明確な正解が存在しないので(TPOを考えて良いとされる方向性などはあるけど)何らかの理由でここに辿り着いた人の英語・日本語の勉強に役立てば幸いです。

意図的に言葉が濁っている箇所があったり、アメリカでの代理人の職業名が「スポーツエージェント」なのに「agent」ではなく「representative」を使っていたり、フロントスタッフならではの言葉回しなのかな~と思う所ももちらほらあったので面白かったです。

Note to English speakers that somehow ended up here: This is just a practice exercise comparing interpreting and translating, as I do both. Due to the not-so-black-and-white nature of linguistic translation/interpretation, please use this as nothing more than a second opinion of sorts.


【原文】は太字、【通訳】は青字、【翻訳】は緑字です。

まず皆さん来ていただいてありがとうございます。
僕も話したかったので嬉しく思ってますし、チームの関係者の皆さん、僕自身もそうですけど、ファンの皆さんもここ1週間ぐらいですかね、厳しい1週間だと思うんですけども。
メディアの皆さんも含めて、我慢とご理解をしていただいたのはすごくありがたいなと思っています。
まず、僕自身も信頼していた方の過ちというのを、悲しくというかショックですし、今はそういうふうに感じています。

現在進行中の調査もありますので、今日話せることにまず限りがあるというのもご理解いただきたいなということと。
また今日ここに詳細をまとめた、わかりやすく皆さんにお伝えするためにまとめたメモがありますのでそちらの方に従って、何があったのかというのをまず説明させていただきたいなと思います。

まずはじめに、僕自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたりとか、それをまた頼んだり、ということはないですし、僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したことももちろん全くありません。

本当に数日前まで彼がそういうふうなことをしていたっていうのも全く知りませんでした。

結論から言うと「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつみんな、僕の周りもそうですね。
みんなに嘘ついていた」っていうのが、結論を言うとそういうことになります。

まず初めに言うと先週末、韓国ですね。
僕の代理人に対してメディアの方から「違法なブックメーカーから、僕がスポーツ賭博について関与しているのではないか」という連絡がありました。

一平さんは僕にこういった取材の依頼があるということをまず僕には話していなかったし、僕の方にそういう連絡はまず来ていなかったということと、まず初めに代理人には…一平さんは僕と話してわかったのは「一平さんにではなく、某友人の借金の肩代わりとして支払った」というふうに、僕の代理人も含めてみんなに話しています。

その翌日にさらに尋問で一平さんは、僕達の代理人に対して「借金は自分の物」…
つまり一平さん自身が作った物だということを説明しました。

それを僕が肩代わりしたという話を、そのときに代理人に話したそうです。

そしてこれらは全く全てが嘘だったっていうことですね。

一平さんは取材依頼のことも僕にはもちろんそのとき伝えていなかったですし、代理人の人たちに対しても、「僕は既に彼と話してコミュニケーションをとっていた」っていうことを、嘘ついてました。

僕もそうだし、チームも代理人たちに対しても、僕とコミュニケーションをとっていたっていうふうに嘘ついてました。

そして僕がこのギャンブルに関しての問題を初めて知ったのは韓国での第1戦が終わった後に行われたチームミーティング、試合の後のチームミーティングのときです。

そのミーティングで彼は全部英語で話していたので、僕に通訳もちろんついてそのときついていなくて、全て英語で話していたので、完全には理解できていなくて…何となくこういう内容だろうなっていうのは、おそらくは理解はできていましたけど何となく違和感をそのときは感じてました。

そのとき彼は僕に対して「ホテルに帰った後で2人でより詳しいことを話したいので今は待ってくれ」というふうに言っていたので、僕はまずそのときはホテルまで待つことにしました。

僕は一平さんがそのときにギャンブル依存症だっていうのは僕はもちろん知らなかったですし、彼が借金をしていることも、そのミーティングのときはもちろん知りませんでした。

僕は彼の借金返済にも、もちろんそのときも同意してませんし、ブックメーカーに対して彼に送金をしてくれって頼んだことはもちろん、許可したことはもちろんないです。

その後、試合後、ホテルに戻って一平さんと初めてそこで話をして、彼に巨額の借金があることをそのときに知りました。

彼はそのとき私に「僕の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送金していた」ということを僕に伝えました。

僕は「やっぱりおかしい、これおかしいな」と思って代理人と話したいということで代理人たちを呼んで、そこで話し合いました。

話が終わってこれを聞いて僕の代理人もやっぱり彼に嘘をつかれていたということを、初めて知ってすぐにドジャースの皆さんと弁護士の人たちにそのときに連絡しました。

ドジャースの皆さんも代理人の人達も…彼らも、そのときに初めてまた自分たちも嘘をつかれていたということをそのときに知りました。

そして弁護士の人たちは「これは窃盗と詐欺なのでこれを警察の当局に引き渡す」という報告をそのときにしました。

これが、そこまでの流れなので、僕はもちろんスポーツ賭博には関与していないですし、ブックメーカーに、さっきも言いましたけど送金をしていたということ実は全くありません。

正直ショックという言葉が正しいとは思わないですし、それ以上の…
上手く言葉では表せないような、感覚でこの1週間ぐらいは、ずっと過ごしてきたので。
今はそれを言葉にするのは難しいなと思ってます。

ただ、もうシーズンも本格的にスタートするので、ここからは弁護士の方々にもお任せしますし、僕自身も警察当局に全面的に協力したいなと思ってます。

なので、気持ちを切り替えるのは難しいですけども、シーズンに向けてまたスタートしたいですし。
今日まずお話できてよかったなとも思っているので…
今日は質疑応答は、これが今お話できる全てなので、質疑応答はしませんが、これからさらに進んでいくと思います。

以上です。ありがとうございました。

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