Mal’Ganis

今じゃジャラクサスとマルガニスが分けられて掲載されてたろうなぁ、って思ったり。


 
■ Mal’Ganis 〜 裏切られた看守

《マルガニス/Mal’Ganis》は元々〈アーキモンド/Archimonde〉の部下で当時の〈リッチキング/Lich King〉だった〈ネルツゥル/Ner’zhul〉の魂の看守役でもありました。
ですが、ひょんな事(実際に詳細は見つからないのでそうとしか言いようがない)でリッチキングの味方になり、WC3で〈アーサス・メネシル/Arthas Menethil〉をリッチキングの右腕になるように導く役割を担います。

〈三次大戦/Third War〉中、〈ローダロン/Lordaeron〉地方に蔓延したゾンビ化する疫病は〈スカージ/Scourge〉の仕業だったのですが、スカージ軍は度々「マルガニスの個人軍」のふりをしていたため、ジェイナと一緒に調査をしていたアーサスは首謀がリッチキングではなく、マルガニスだと勘違いしてしまいます。

そして〈ストラツホルム/Stratholme〉での悪魔のシナリオがアーサスを苦しめます。
アーサスはジェイナやウーサーのの反対を振り払い、「疫病で死に、ゾンビとしてマルガニスの奴隷になるくらいならこの手で」との曲がった信念を持ち、自分の民を多数殺めてしまいます。
そのアーサスの前にマルガニスが現れ、「若き王子よ、汝の旅は始まったばかりだ。戦力を集めノースレンドで我と対峙するが良い。其処が我との決戦の地であり、汝の真の運命が明確になる場所であろう。」と罵ります。
無論、アーサスは「貴様を地の果てまで追いかけてやる!聞こえるか?地の果てまでだ!」と叫び返し、きっちりとノースレンドに進軍します。
ちなみにこのエピソードはWC3でだけでなく、ジェイナ編で紹介したWoWのインスタンスでも取り上げられてるのでWarCraftの物語としてはかなり重要な一つです。

そしてマルガニスの思惑通り、アーサスが〈フロストモーン/Frostmourne〉を手にし、リッチキングの意のままになってしまいます。
マルガニスはアーサスの堕落に喜ぶもつかの間、リッチキングがアーサスに与えた最初の言葉は「復讐の時が来た」であり、これは彼の最初の仕事がマルガニスの抹殺である事を意味していました。
そしてアーサスは驚くマルガニスに切り掛かります。

WC3ではマルガニスはここで死んだかのように見えますが、WoWにおいてマルガニスは生き残っていて、過激派グループ〈深紅の猛襲/Scarlet Onslaught〉のナンバー2に乗り移り、彼らを通してアーサス及びリッチキングに復讐を企てていた事が明らかになります。
ただ、冒険者はこの過激派グループを壊滅し、さらにマルガニス抜きでリッチキングを討伐してしまうので、ある意味哀れなマルガニス…

こうしてみると、リッチキングに裏切られた彼の英語フレーバーテキスト「マルガニスは裏切りが嫌いだから、彼を棄てるなら、注意する事だ。」にもブラックユーモアが見えてきますね。